高福寺

高福寺について

安楽山 高福寺(あんらくざん こうふくじ) は、埼玉県入間郡毛呂山町の静かな山あいに佇む曹洞宗の寺院です。もとは約800年前より山岳信仰の修行道場として、曹洞宗としての開山は慶長中期、1605年(江戸初期) にまで遡り、四百年以上にわたりこの地で祈りと共に歩みを続けてきました。
慶安2年(1649年) には、徳川三代将軍・家光公より寺領を下賜され、その御朱印は以後歴代将軍に及び、今も大切に保管されています。
その歴史と格式は、地域における信仰の中心として高福寺が長く信頼されてきた証です。

歴史と由緒

当山は、開創以来「安楽山」の名に象徴されるように、人々が心の安らぎを求めて訪れる場所として親しまれてきました。
江戸時代には参勤交代の道中に旅人が立ち寄り、地域の人々が生活と祈りをともにする場として栄えました。明治以降は地域の教育・文化活動の拠点としても活躍し、現在も年中行事や供養法要などを通じ、地域とのつながりを大切にしています。

境内は自然豊かで、春は桜、夏は青葉、秋は紅葉、冬は静寂と、四季折々の表情が訪れる人の心を癒します。参道を歩けば、鳥のさえずりや風の音が響き、心が自然と穏やかになることでしょう。

ご本尊と文化財

本尊は「木彫阿弥陀如来坐像」。十三世紀中葉の作と伝えられ、埼玉県指定文化財に登録されています。
鎌倉期の運慶派の仏師によって彫り上げられたこの仏像は、穏やかで優しい微笑みを湛え、訪れる人々を静かに包み込みます。長い年月を経ても変わらぬ姿でそこにあり、見る者の心を自然と安らげてくれる。まさに祈りの象徴です。

また境内には、樹齢400年以上の楠の御神木、水子地蔵堂や供養塔なども併設されており、古くからの建築様式と美しい自然景観が調和した落ち着きある佇まいを見せています。

宗派と教え

高福寺は、禅宗の一派である曹洞宗に属しています。
曹洞宗では、「只管打坐(しかんたざ) 」という“あるがままにただ坐る”ことを重んじ、今この瞬間に心を集中させることを修行の基本としています。
この教えは、現代においても心の安定・感情の整理・生き方の見直しにつながるとして注目されています。

坐禅や法話を通じて、仏教の精神をわかりやすく学ぶ機会を設けており、宗派を問わずどなたでもご参加いただけます。
「心を整え今をあきらかにする」ことこそが、仏の教えを日常に生かす第一歩です。

お越しになる皆さまへ

高福寺は、宗派や信仰を問わず、どなたにも開かれた寺院です。
供養や坐禅、修行体験を通して、今を感じ、生きる安心と感謝を感じていただければ幸いです。

長い歴史と自然に包まれた境内で、心を整えるひとときをお過ごしください。